3年半にわたる新型コロナ感染症との闘いは、ようやく終わりが見えてきました。これからのポスト・コロナ社会では、苦しかった闘いの中で獲得した新たな術を大いに活かしていきたいと願わずにはいられません。本学会は「母性看護学の進歩発展を図り、女性及び母子とその家族の健康と福祉に貢献すること」を目的に活動を続けてきました。感染症と共存する新しい社会において、直面している2040年問題も念頭におきながら、本学会の活動がより一層発展し、人々の幸福に寄与できるように尽力してまいりたいと考えております。
今期の理事会体制において、特に力を入れたいことが3つあります。
1.母性看護学領域の高度看護実践の推進
我が国における高度看護実践の在り方に関する議論が活発に行われている中、本学会では、その状況を見据えながら、母性看護学領域における高度看護実践がどうあるべきか、本学会が担うべき役割は何かを議論し、その実現をめざします。
2.母性看護学に関連する研究活動の推進
母性看護学に関する基礎的研究と実践的研究の両面から推進するために、研究助成や相談事業を通じて、若手研究者と母性看護実践者を中心に、会員の皆様の研究活動を支援します。
3.オンラインの活用による会員サービスの充実
コロナ禍におけるオンラインによる学術集会や研修の開催により、会員の皆様が参加しやすい企画を実現することができました。今後は、より利便性が高く、充実したサービスをお届けできるように努めます。
会員の皆様の声を迅速に学会運営に反映させると共に、活動の成果を社会に還元していきたいと思います。学会活動への一層のご参加、お力添えを賜りたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。
一般社団法人日本母性看護学会
理事長 石井邦子